食の体験や近くのアトラクションを通して、ネイティブアメリカンの文化と遺産を探検してみよう。
土地と調和した持続可能な生活を送り、狩猟、採集、農業によって得られた多様で地域色豊かな食材を食すこと――これらは、過去から現在に至るまで、ネイティブ・アメリカンや先住民の食文化を支える柱となっています。 グレートプレーンズ地域の部族がバイソンの肉やその他の狩猟肉に頼っていたのに対し、沿岸部の多くの部族はサケ、カキ、アサリを主食としていました。 南西部の部族は、テパリー豆やサボテンなど、干ばつに強い食材を頻繁に利用していました。 こうした食材の多くは、現在も先住民の料理に使われています。 例えば、バイソンの肉はハンバーガー、チリ、タコスによく使われ、板焼きサーモンはスイートコーンとリマ豆を混ぜたサコタッシュと共に楽しまれています。 近年加わった料理には、生地を揚げ、ふっくらと黄金色に仕上げたフライブレッド、コーンミールで作ったフラットブレッドを焼いたり揚げたりしたコーンケーキ、そして野生のベリーを煮込んで作った甘いペースト状のベリープディングなどがあります。 全米各地で、バイソンやワイルドライス、ベリー類といった伝統的な地元の食材を重視するシェフたちによって、地元の食材がますます人気を集めています。 ネイティブアメリカンの料理と文化を味わえるスポットについてこちらで紹介していますので、ぜひご参考にしてみてください。
ダコタ族は、このミネアポリスおよびミネソタ州の地域を数千年にわたり故郷としており、現在この街では先住民の文化復興が起きています。 ミシシッピ川のウォーターフロントにある、ジェームズ・ビアード賞受賞の「Owamni by The Sioux Chef」でテーブルを予約してみるのはいかがでしょう。 この洗練されたレストランでは、植民地化以前のネイティブ・アメリカン料理のみを提供しており、食材は先住民の農家から仕入れています。 フランクリン・アベニュー沿いの「アメリカン・インディアン・カルチュラル・コリドー」の散策もお勧めです。地元の芸術作品や壁画を見たり、先住民が経営するお店などを覗いてみてください。 お腹が空いたら、「パウ・ワウ・グラウンズ」に立ち寄り、フライブレッドのピザやタコス、焼き菓子、コーヒーを楽しんでみるのもいいでしょう。
フェニックスは、オードハム族とピイパッシュ族の先祖代々の土地に位置し、アリゾナ州の先住民コミュニティにとって重要な拠点となっています。 まずは「フライ・ブレッド・ハウス」から始めましょう。ジェームズ・ビアード賞を受賞したこの店は、伝統的なオードハム・タコス(O’odham tacos)、シチュー、そして甘口と塩味のバリエーションが楽しめるフライブレッドで知られています。 近くにあるチャンドラーの「ワイルド・ホース・パス・リゾート」内にあるレストラン「KAI」では、先住民の料理を洗練されたスタイルで提供しています。市内やその郊外では、先住民の料理を伝統的かつ現代的なアレンジで提供するフードトラックが至る所にあるので、ぜひトライしてみてください。 地元の料理を満喫したら、ハード美術館を訪れてみるのもいいでしょう。ここでは、アメリカ先住民の芸術品や文化遺産の膨大なコレクションが、当事者の視点から展示されています。 ジュエリー、織物、陶器を鑑賞したり、博物館の屋外中庭や彫刻庭園を散策してみましょう。 館内の「コートヤード・カフェ」では、南西部料理を味わうことができます。

デンバーには、数百の部族に及ぶ多くの先住民が居住しており、この地域はアラパホ族、シャイアン族およびユート族の伝統的な領土に位置しています。 「Tocabe: An American Indian Eatery」では、先住民食文化の名物「ポス・ボウル(Posu Bowl)」をぜひ。 ワイルドライス、バイソン、直火焼きのトウモロコシなど、さまざまな先住民の食材を選んで盛り付けてもらうことができます。 デンバー美術館では、歴史的および現代の先住民による作品コレクションが鑑賞できます。 ヒストリー・コロラド・センターでは、ネイティブ・アメリカンの歴史や出来事を詳しく解説する教育展示も行っています。

シアトルおよび周辺のワシントン州は、ドゥワミッシュ族の先祖代々の土地にあり、この街の名前は、尊敬される指導者であったシアール酋長(Chief Si’ahl、シアトル酋長)に由来しています。 「オフ・ザ・レズ(Off the Rez)」は、この街初の先住民系フードトラック兼カフェとして、モンタナ州ブラックフィート・インディアン居留地から先住民の味を提供しています。 手作りのフライブレッドを、香ばしいタコスとして、あるいは地元産の甘いブラックベリージャムをトッピングして味わってみてください。 メニューには、バイソンの煮込み、スモークサーモン、ワイルドライスなど、植民地時代以前の先住民が実際に使用していた食材を使った料理が並びます。 シアトルの「ドゥワミッシュ・ロングハウス&カルチャーセンター」では、かつてこの街に暮らしていたドゥワミッシュ族について、詳しく学んでみることができます。

アナコスタ族とピスカタウェイ族の先祖代々の土地に建設されたワシントンD.C.は、アルゴンキン語族のコミュニティにとって主要な交易の拠点となっていました。 国立アメリカインディアン博物館内にある「ミツィタム・カフェ」では、西半球各地で見られる伝統的な食材を使った、先住民の食文化にインスピレーションを得た料理を楽しめます。 館内のエスプレッソバーでは、ハッチ産グリーンチリのコーンマフィンやワイルドライスのサラダなど、先住民の食文化にインスピレーションを得た軽食を楽しめます。 先住民の視点から展示された館内の展示を巡り、先住民コミュニティの現代の生活文化に焦点を当ててみましょう。 敷地内には、伝統的な先住民の農地を含む4つの異なる屋外展示エリアも設けられています。

アルバカーキは400以上の先住民族部族の文化の中心地であり、インディアン・プエブロ文化センターは、ニューメキシコの19のインディアン・プエブロ部族によって所有・運営されている、この地域随一の博物館です。 常設展示だけでなく、企画展も開催されており、ダンスパフォーマンスやアーティストによる実演を通じて、先住民族の文化を体験してみてください。 館内にある「インディアン・プエブロ・キッチン」での食事もお見逃しなく。プエブロの伝統にインスピレーションを得た料理には、グリーンチリやブルーコーンなど、地元の新鮮な食材がふんだんに使われています。 朝食ブリトー、先住民のスーパーフードを使ったワッフル、エルクチリなどをお試しください。

ポートランドは、チヌーク族とマルチノマ族の故地であり、かつては多くの部族にとって活気あふれる交易の中心地でした。 現在では、アメリカで9番目に大きな先住民コミュニティが形成されています。 同じ建物内に位置する、それぞれ異なるコンセプトの先住民料理店「ジャベリーナ(Javelina)」と「イニシャ(Inisha)」で、他にはない料理を楽しんでみてください。 「ジャベリーナ」では、エルク(ヘラジカ)のひき肉、ブルーコーンのトスターダ、バイソンチリといった先住民の家庭料理を提供しています。一方、「イニシャ」では、イノシシ、ウサギ、獲れたての魚など、この土地に自生する「ファースト・フーズ(先住民の伝統食)」に焦点を当てた、数品からなるテイスティングメニューを提供しています。 オレゴン歴史協会に立ち寄ってこの地域の歴史を学んだり、ポートランド美術館で、先住民の芸術作品の数々を鑑賞するのもおすすめです。
